今度の10年は再生していく時期だと思います。
急がずゆっくり、堂々と歓迎される場所を作っていきます。

福岡マウンテンバイク友の会代表 増永 英一さん

福岡県 福岡市在住 / 佐賀県 鳥栖市出身。全日本選手権で西多摩マウンテンバイク友の会の中沢氏に出会い、トレイルビルドの活動に参入。Bike Shop CLEAT代表。
福岡マウンテンバイク友の会 問合せ(Bike Shop CLEAT):http://cleat-bicycle.com/

佐賀県佐賀市の富士町でトレイルをつくっています。特徴としてはいくつものアップダウンの後に最後に下ってスピードが出る、自分たちが好きな感じのトレイルです。

僕らが活動しているのは富士町の奥の地域で、溝掃除などのお手伝いすることで広大な部落有林を貸切らせていただき、その中にトレイルを作っています。具体的には年に1回の溝掃除と2回の草刈りがありますが、その他にも「困ったことがあれば何でも言ってください」と伝えてありますので、お呼びがかかればその都度行ってお手伝いをする、というやり方で行っています。担い手がいなくて存続自体が難しくなっている地域の活動支援をすることで、保有する山林を走らせていただくというのが僕らのスタイルとなっています。

全日本選手権に行った時に西多摩マウンテンバイク友の会の中沢さんと知り合って、西多摩での活動の話を聞きました。それは僕の中でもやりたいことだったので、できることはないかといろいろと動き回っていたところ、同業者の先輩から佐賀県富士町の役場の方を紹介していただき「僕らに何ができるか」ということをプレゼンにしに行きました。それを受け入れていただいたのがきっかけです。

この活動のことは町側ですごく広まっています。過疎が進んでいる町の近隣地域も大体状況が似ているので、周辺の方々から「うちも手伝ってほしい」と話があったりします。町の方々がいろいろと話してくれることによって、地域全体でのMTBの知名度というものがすごく上がってきているな、と感じます。
70歳すぎたおじいちゃんの口から「マウンテンバイク」という言葉が聞ける、そのワードが出るというだけでも、すごいことだと僕は思っています。

MTBの魅力はいわずもがな、自由に野山をかけめぐるという、とてもこう、子供っぽい楽しみですよね。無心になって解放されるというところに魅力があると思います。ただ、その魅力の反作用というか、何もかもが自由となってしまったことで、今のように「ここはダメ」「あそこはダメ」といったような規制が進んできてしまいました。2000年から2010年までの10年が、崩壊していく歴史だったとしたら、2010年からの10年は、今度は再生していく時期なのかなと思っています。

少しずつ参加人数が増えてきてできることも増えてきましたので、活動エリアを少しずつ増やしていこうと思っています。いくつかお声をかけていただいている地域がありますので。ちょうど今、新しいスラロームコースにも着工しています。ただ、あまり急ぎはしません。ゆっくり増やしながら、堂々と歓迎されながら走れる場所をローカルトレイルとして作っていく。そして周辺にかかる負担を減らしていくことができたら、もっともっとMTBがみなさんで楽しめるのではないかと思っています。末長くいつまでも楽しめる環境づくりというのがひとつの目標です。